決算書では「地代家賃」で経費だけど

 こんにちは! にこにこ税理士受験生です!

 今回は、個人事業主の方が事業を営むために支払っている事務所などの家賃を消費税の確定申告で経費(「仕入れ税額控除」)となるのか書いてみたいと思います。

 なお、ここでは確定申告を「一般課税」を選択して作成することを前提とします。

 所得税の確定申告書作成するために、先だって売上や経費を記帳していることと思いますが、経費の勘定科目に「地代家賃」というものがあります。

 個人事業主の方ですと、事業のための事務所を借りている場合はいうまでもないですが、自宅である賃貸マンションの一部を事務所として使用している人もたくさんいると思います。

 この場合、家賃全体のうちプライベート用の部分は所得税の計算上必要経費となりませんから、床面積などの基準で事業用部分とプライベート用部分に按分計算をすることが多いですよね。

 たとえば、月額10万円の自宅兼事務所であるとき、床面積60㎡のうち事務所部分が30㎡であれば、

 100,000円×30㎡/60㎡=50,000円/月

 を「地代家賃」として経費にしていると思います。

 水道光熱費や通信費なども同じような考え方で事業割合を按分することもあろうかと思います。

 では、消費税においては、所得税と同じように、家賃全体のうち事業用部分の金額を経費(仕入れ税額控除)として計算してよいのでしょうか?

 賃貸借契約書の内容が「事業用」となっているか?

 問題です。通常、住むために借りるアパートやマンションの家賃には、消費税が課税されているでしょうか?

 答えは「NO」です!

 なぜなら、消費税法は「住宅の貸付け」を非課税取引と取り扱っているからです!

 そしてこの「住宅の貸付け」とは、「その貸付けに係る契約において住宅用に供することが明らかにされているもの」とされています。

 ふつう、住むために借りるアパートなどの家賃が「非課税」となっているのは、賃貸借契約書に「居住用」と示されているからなのです。

 つまり、自宅としてアパートやマンションを借りていて、その一部を入居者が「事業用」として使用していたとしても、賃貸借契約書の内容が「居住用」となっている限りは、その家賃は「非課税取引」である、ということになります。

 非課税取引には、もちろん消費税は課されていませんから、消費税額の計算上、経費(「仕入れ税額控除」)にすることはできません!

 会計ソフトを使用している場合には、毎月の家賃支払い分の入力の際には、消費税の分類は「非課税」を選択しましょう。

 まとめ

 所得税の確定申告においては、賃貸借契約書の内容がどうであろうと、個人事業主が「この部分だけは事業用として使っているんだ」と一定の合理的な基準で按分すれば必要経費にすることができます。

 一方、消費税の確定申告においては、賃貸借契約書が「居住用」であるのであれば家賃のうち1円も「仕入れ税額控除」の適用を受けることはできません(消費税法上、経費になりません)。

 所得税の決算書作成と同じノリで消費税の確定申告書の作成を行うと誤った内容のものが出来上がってしまいます。

 仮に、「居住用」として借りている家賃10万円/月の事業割合が50%として消費税の確定申告書を作成してしまった場合に、後から指摘を受けて修正申告をすることとなると、

 10万円×12月×50%=600,000円

 600,000円×10/110=54,500円(百円未満切捨)

 一年分の修正申告で約54,500円の追徴税額となる見込みとなります!

 3年分を一度に修正となればその約17万円の税額へのインパクトです。

 ふつうに痛すぎますので、消費税の確定申告において「地代家賃」の項目については賃貸借契約書を基本に検討をしっかりとしましょう!

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投稿者

管理人はとちゃん

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