金地金の売却益は所得税の対象
こんにちは!
にこにこ税理士受験生です!
金の価格推移が気になりますね。
ここ2年くらいで急騰していましたが、トランプ政権がやんちゃすぎて最近落ち着いてきました。
それでもずいぶん高いですよね、なんだかんだまた上昇していくものだと個人的には思います。
ところで、金地金を売却すると、一般に、所得税の確定申告が必要になります。
所得の種類としては、「総合譲渡所得」というものになりまして、総合課税のメンバーに含まれますから、他の給与所得や年金の所得などがあれば、それらと合算したところで税額計算をします。
端的に計算の流れを示しますと、
売却額-購入額-50万円
を行って譲渡所得金額を算出します。
購入額はかつてその金地金を購入した時の金額のことです。
もし、20年前に購入したのならその時の金額です。
50万円は、「特別控除額」で無条件に差し引くことができます。
つまり、売却益(売却額-購入額)が1年間(1月1日~12月31日)で50万円以下であれば、結局、課税対象の金額は0円ということになるわけですね。
所有期間が5年超かどうか
総合譲渡所得の計算のポイントは、
金地金の所有期間が5年を超えるかどうかによって課税対象の所得金額が変動する、というところです。
どう変わるかというと、
たとえば、
300万円で購入した金地金を600万円で売却した場合に、所有期間が5年以内であれば、短期譲渡所得となりますので、
600万円-300万円-50万円
=250万円
が課税対象の金額(=所得金額)です。
一方、所有期間が5年超であるときは、長期譲渡所得として
この250万円のちょうど半分である125万円が課税対象の金額(所得金額)となります。
5年超の所有期間のほうが税負担はずいぶん軽いわけですね。
所有期間のカウントの仕方
総合譲渡所得の所有期間のカウント仕方は、いたってシンプルです。
購入年月日から売却年月日までの年数と日数を数えればOKです!
購入年月日:2018年5月1日
売却年月日:2025年6月30日
であれば、7年と2か月なので5年超ですね。
購入年月日:2020年8月6日
売却年月日:2025年4月15日
であれば、4年と8か月なので5年以内です。
実は、不動産を売却したときは「分離譲渡所得」というのですが、こちらの所有期間のカウント方法とやや異なる部分があるので、金地金を売却した人は、不動産を売却した場合のネット情報などを間違えて読まないようにしたほうがよろしいかと思います。
相続で取得した場合はいつが起点か?
相続で取得した金地金を売却するケースは多いと思います。
この場合に、所有期間のカウントはどのようにするのでしょうか?
相続した時からでしょうか?
いいえ、違います!
それは亡くなられた先代の方(=被相続人)がその金地金を購入した時からです!
しばしば、
「2年前に相続して取得した金なので、これは所有期間5年以内だから短期譲渡所得ですよね」
と考える人がいるのですがそれは誤りです。
相続の場合は、被相続人の取得時期を相続人が引き継ぐ、ということになっています。
となると、たいていの場合、
「たぶん亡くなった母が若いころに買ったんでしょうけど、具体的にいつ・いくらで購入したかなんてわかんないよ」
という状況になることがほとんどです。
であれば、それは所有期間が5年超ということで取り扱っていくこととなるでしょう。
ひょっとすると、昨年亡くなった被相続人が死亡する直前にその金地金を購入した、という可能性は否定できませんが、取得時期が不明であれば長期譲渡所得として確定申告をして差し支えないでしょう。
なお、取得時期が不明ということは購入額も不明であることが通常ですが、購入額が不明の場合には、売却額の5%を購入額とみなすことになります。
売却額が600万円であれば、購入額がたったの30万円というわけですね。
相続で取得した金地金を売却するケースでは、おおむね長期譲渡所得かつ購入額が5%計算ということになることでしょう。
まとめ
譲渡所得では、所有期間が5年超かどうかが重要なポイントです。
相続で取得した金地金を売却した場合には、被相続人がかつて購入した時から相続人である自分が売却した時までを所有期間としてカウントします。
多くの場合、長期譲渡所得になると思われますので、うっかり5年以内の短期譲渡所得として確定申告して損をしないようにしましょうね。
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