支払っているから経費!?
こんにちは!
にこにこ税理士受験生です!
個人事業主やフリーランスの方で、仕事用の車をローンを組んで購入したという人は多いと思います。
車のローン、毎月負担ですよね。
毎月のローンの支払い、仕事のために使っている車の支払いであるから、確定申告のときに必要経費として計上してよいのでしょうか?
答えは「NO!」
経費にすることはできません!
支払っているのになんで?と思った方に質問です!
その支払いは、借りたお金を返しているんですよね?
であれば、自分の負担ではないわけです!
ということは経費にならないのです。
では、さらに質問です!
ローンを組んで車を購入したとき、その借りたローンの金額はご自身の収入(売上)に計上しましたか?
・・・してないですよね?
なぜかって、ローンの金額は自分の口座に入金されるけれど「借りたお金」であって、自分のものではないからですよね。
それと一緒なんですよ~。
ローンの支払いも、「自分のものではないお金」を借入先に返却しているだけですから、経費にならないんです!
利息分だけは経費になる
毎月口座からローンの返済分が引き落とされますよね。
では、100%事業で使っている車のこれら支払い金額がすべて経費にならないかというと、正確には違います。
経費にならないのは、ローンの元本部分だけです!
口座から引き落とされる返済金額には「利息分」も含まれているはずです。
この「利息部分」だけは経費に計上することができます!
300万円のローンを組んだら、利率○%の利息分を含めて数年間にわたって毎月利息分を含めて返済しますよね。
例えば、今月の口座引き落とし金額が20,000円だとしたら、その内訳は「元本18,800円で利息1200円」というような具合です。
この場合の「利息1200円」についてだけは、経費に計上することができます!
利息部分というのは、借りた金額に上乗せして借入先に支払っているものですから、まさに自分の負担している部分、ということですね。
この元本と利息の内訳は、借入先(金融機関など)から交付された「借入金返済予定表」などに記載されていますのでご確認ください。
紛失した場合は、借入先に問い合わせて再発行してもらいましょう!
簿記の考え方では「借入金」は「損益」ではなく「資産負債」
簿記の観点から説明しますと、「借入金」というのは負債ですから、そもそも「損益」のお話ではないんですよね。
ローンの返済は、借入金という「負債」が減少する、という意味となります。
仕訳で表現すると次のようになります。
(借入金)18,800(預金)20,000
(利息)1,200
ここでいう「利息1200」だけは「損益」項目の「損」ですから、経費として計上することとなりますね。
車の購入費用は「減価償却費」として経費計上
事業用の車を300万円で購入した場合、その購入費用は「減価償却費」として経費に計上していきます。
車のような資産は、購入した年だけではなく何年間にわたって使用することができますし、使用している間ずっと売上げに貢献してくれるものです。
ですから、購入金額300万円は一括で経費計上するのではなく、車の耐用年数で按分した金額を毎年経費計上していくこととなります。
※減価償却費の計算方法は説明すると長いのでここでは割愛。
減価償却費もローン返済分も経費計上しているのはマズイ
車のローンの支払い分を元本分もまるごと経費計上したうえで、さらに減価償却費も経費計上してしまっている、という人がいれば、それはかなりマズイです。
車の購入費用を二重で経費計上していることと同じになるからです!
300万円の車であれば、耐用年数が6年と仮定すると、毎年の減価償却費は50万円です。
ローンの返済期間が5年と仮定すれば、利息を含めると毎年約70万円くらいになるでしょう。
ローンの返済分70万円も誤って経費計上してしまうと、車に関する経費項目としては50万円+70万円=120万円が経費であるという計算になります。
もし、後から税務署から指摘を受けて過去3年間の修正申告をすることとなった場合、利息分10万円程度は経費として認められるとしても、元本部分である60万円は経費として認められないでしょう。
その結果、事業所得の金額が各年で60万円ずつ増えることとなります。
所得税率が10%で住民税も10%とすると、
60万円×10%=6万円
6万円×2(所・住)=12万円(1年分)
12万円×3年分=36万円(追徴額)
となってしまい、かなり痛いです。
国保に加入している方は、国民健康保険料にもかなりの影響が出ることでしょう。
まとめ
個人事業をしている方は、嫌でも確定申告に巻き込まれることとなります。
「なんとなくこうだろう」とか「友達からこれでOKと聞いたから」といって、きちんと調べずにいきあたりばったりの確定申告書を作成してしまうと、あとから痛い目に遭ってしまうこともあります。
とりあえずの処理ではなく、しっかりと確認・検討をして進めることをおすすめします!
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