所得税の還付金があった場合

 こんにちは!

 にこにこ税理士受験生です!

 個人事業主でも、生命保険外交員の方や文筆業や講師業を営む方などは受け取った報酬金額から一定の所得税が源泉徴収(天引き)されていることと思います。

 この場合、確定申告をすることで所得税が還付されることがあります。

 事業用の口座に所得税の還付金が振り込まれたとき、どのような仕訳の処理をすればよいか悩む人も多いようですね。

 所得税の還付金は収入にはならない

 まず、認識してほしいのは、所得税の還付金は「収入にならないということです。

 思い返してみれば、所得税の納税額は必要経費にはならないですよね。

 これと反対で、所得税の還付金は「もうけ」としては取り扱わないこととなります。

 仕訳は「事業主借」を使う

 事業用口座に所得税の還付金20万円が振り込まれたとき、仕訳は次のように処理します。

(普通預金)20万円

     /(事業主借)20万円

 要するに、預金残高が増加したのは、プライベート用の資金を入金したからです、という処理をするわけですね。

 所得税の還付金はプライベート用のお金として取り扱う、ということです!

 「還付加算金」には注意!

 やや珍しいことではあるのですが、還付金には「還付加算金」というものが上乗せされていることがあります。

 これは、申告者が納税を確定申告期限までにしなかった場合には遅延した分だけ利息相当分の「延滞税」というものを国に追加で納付する必要があるのですが、

 反対に、国が申告者に本来還付すべき時期よりも遅く還付をした場合にも利息相当分を上乗せして還付金を振り込むこととされているものです。

 実は、この還付加算金」は所得税の課税対象となります!

 事業上の収入ではありませんから、会計上の仕訳処理は、先ほどと同様に、

(普通預金)21万円

    /(事業主借)21万円

 でかまいません。

 ※上記1万円が還付加算金と想定

 ただ、還付加算金は「事業所得」ではなく「雑所得」という所得区分で申告する必要がありますから、確定申告書には「雑所得」として記載して、所得に合算する必要があります。

 数千円の還付加算金など少額であれば最終的な税額に影響することは少ないですが、

 たとえば、合計所得金額が3000万円前後の高所得者である場合には適用される所得税率は40%になりますから、仮に、「還付加算金」が10万だとすると所得税額への影響は約4万円もあるわけですね。

 消費税の還付金の振込があった場合

 個人事業主のなかには、事業用車両などを購入した場合に、消費税の還付申告書を提出したことに伴い消費税の還付金を受け取ったという人もいるかと思います。

 個人事業主の多くは税込方式で会計処理をしていると思われますので、ここでは税込方式であることを前提にした仕訳処理を説明します。

 消費税の還付金は「事業収入」になる

 まず認識してほしいのは、所得税の還付金とは異なり、消費税の還付金は「事業収入」となります!

 これは、税込方式で会計処理をしている場合、支払った消費税額は「租税公課」として必要経費にすることができます。

 その反対で、消費税の還付金があったときは、還付額を事業上の収入として取り扱うのです。

 仕訳処理としては次のようになります。

(普通預金)20万円

    /(雑収入)20万円

 しばしば「雑収入」と「雑所得」を混同している人を見かけますが、雑収入」とはあくまでも事業上の収入であって、「雑所得」とはプライベートの収入ですから、似て非なるものといえます。

 「雑収入」は、青色申告決算書又は収支内訳書に記載され、通常の売上高と合算されて「事業収入」を構成するものです。

 つまり、消費税の還付金は「事業収入」に含まれますから、事業所得金額に加算されるものであって、結果的に所得税が課されるものであるわけですね。

 消費税の還付金は消費税の課税対象外

 消費税の還付金は「事業収入」として所得税の課税対象になるのですが、気を付けていただきたいのは、消費税上は「課税対象外(不課税)」である、ということです!

 消費税は、金銭などの対価を得て、何かを「売る」「貸す」「サービスする」をした場合に課税対象としています。

 還付金は、この条件に当てはまらないため、消費税の課税対象となりません。

 会計上は、

 「雑収入」(不課税)

 として処理をすればOKです!

 誤って還付金による雑収入を「課税取引」として処理してしまうと、受け取った消費税の還付金に対してさらに消費税を支払う、という意味不明な事態になってしまいますから、間違えないようにしましょう。

 まとめ

 毎年、確定申告をすると納税であった個人事業主が、ある年だけ還付となった場合には、誤った処理をしがちです。

 入金されたものだからということで、「とりあえず収入かな?」と考えて処理してしまうと、損をしてしまう可能性が高いです。

 処理を行う前に、一度立ち止まって確認をする習慣を身につけましょう。

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投稿者

管理人はとちゃん

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