住宅取得等資金の贈与税の非課税とは
こんにちは!
にこにこ税理士受験生です!
今回は、最もポピュラーな贈与税の非課税制度である「住宅取得等資金の贈与税の非課税」について、夫婦共有名義となっている場合にスポットを充ててみたいと思います。
はじめに、この非課税の制度の概要について。
これは、住宅の新築にあたって、自分の両親や祖父母から資金援助を受けた場合に、最大1000万円までについては贈与税を非課税とする、という特例制度です。
通常、年間110万円を超える資産(資金)の贈与を受けると、贈与税がかかります。
でも、親御さんなどから贈与を受けた資金を新築費用に充てているのであれば、贈与税があまりかからないようにしてあげましょう、ということにしてあるわけですね。
夫婦共有名義の場合
近年、共働き夫婦の増加や権利意識の高まりにより、住宅を新築する際に夫婦共有名義とすることが増えています。
ところで、夫婦共有名義の場合、住宅取得等資金の贈与税の非課税の適用を受けられるのでしょうか。
この特例の適用するためには、「住宅用の家屋の新築」をしている必要があります。
そして、「住宅用の家屋の新築」には、
「住宅の新築に先行してするその敷地の用に供されることとなる土地等の取得」
を含むこととされています。
つまり、注文住宅では、先に土地を購入して、その土地の上に建物を建てるわけですが、この場合の土地の購入のための資金贈与も非課税の対象というわけですね。
しかしながら、この要件にはとても重要なことばが隠されているのです。
それは、「私(自分)」です!
「私(自分)」をくっつけてみましょう!
私(自分)が、私(自分)の住宅の新築に先行してするその敷地の用に供されることとなる土地等の取得」をしたこと
となります。
ところで、
夫婦共有名義の組み合わせの代表的なパターンには次のようなものがあります。
建物の持分割合を夫1/2妻1/2
土地の持分割合も夫1/2妻1/2
全体を半分、ということですね。
この場合であれば、夫も妻も建物と土地を取得しているので、自分の両親などから資金贈与を受けた場合には非課税の適用を受けることができます。
※ちなみに、非課税枠が持分割合に応じて1/2になることはありません。
では、次のケースです。
建物の持分割合を夫1/2妻1/2
土地の持分は夫が100%
この場合には、妻は「住宅の新築」(建物の取得)をしているので非課税の適用を受けられます。
夫も建物とその土地の取得をしているため、非課税の適用を受けられます。
では、問題の次のケースはどうでしょうか。
建物の持分は夫が100%
土地の持分割合は夫1/2妻1/2
この場合、夫は建物とその土地の取得をしているため、非課税の適用を受けられます。
一方、妻は土地の取得をしているものの、建物を取得していない(持分がない)ため、非課税の適用を受けることはできません!
妻は「土地のみ」の取得であるために適用要件を満たさないわけですね。
感覚的には「住宅は夫婦ふたりのもの」といいたくなることもあるかもしれませんが、建物に持分がなければ、その人(妻)は「建物を取得した」とは言えないのです。
まとめ
住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例は、非常に活用がしやすい制度です。
夫婦共有名義を検討しているのであれば、土地と建物の持分割合に気をつけましょう。
「自分」が建物を新築(購入)している必要がありますからね!
このような税制上の優遇措置などについては、ハウスメーカーの担当者もある程度の概要を把握しているとは思います。
資金面の相談の際に贈与税の非課税制度について担当者から説明を受けることもあるでしょう。
しかしながら、ハウスメーカー担当者は税務については本業ではありません。
実際に入居した後に、贈与税の申告書を作成するときになって、「実はこの持分割合では非課税の適用にならない」となってしまっては想定外の出費が生ずる可能性があります。
ぜひ、注文住宅を検討している段階で、今一度ご自身で主体的な姿勢で、贈与税の非課税制度について知識を深めておくことをおすすめします!
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