期限内なら何度でもOK

 こんにちは!

 にこにこ税理士受験生です!

 確定申告書を提出した後に、申告の内容を一部修正したいと思うことはけっこうありますよね。

 でも、いざ修正しようとしても、修正することができないという結果になる場合があります。

 今回は、その理由と対処法をご紹介します。

 まず、大前提ですが、確定申告書は申告期限内であれば、何度でも提出することができます。

 期限内のうちで最後に提出した確定申告書が最終確定版となります。

 例えば、納税額が2万円という内容の所得税の確定申告書を2月17日に提出していたところ、一部の控除額が漏れていたため3月10日に5000円の還付となる内容の確定申告書を再提出した場合には、3月10日の確定申告書が最終確定版となる、ということです。

 もし、最初の申告による2万円を既に納付済である場合には、その2万円と再提出分の5000円の合計2万5000円が税務署から還付されることとなります(還付の時期は別々のことも有り)。

 近年は電子申告の普及により、短時間で複数回の提出をすることも実務上可能ですが、何度提出したとしても、最後に提出した内容の申告書が確定版ということになります。

 なお、この「期限内における再提出された確定申告書」のことを実務上「訂正申告書」と呼びます。

 期限後は「修正申告書」か「更正の請求書」を提出する

 申告期限後に、既に提出した確定申告書の内容を修正したい場合には「修正申告書」か「更正の請求書」を提出することになります。

 期限後になったら「確定申告書」を提出することはできないのです。

 ここで「修正申告書」とは、当初の税額より納税額が増える場合に提出するものです。

 一方、「更正の請求書」とは、当初の税額より納税額が減る場合に提出するものです。

 自分にとって「損」になるような修正をする場合には「修正申告書」で、自分にとって「得」になるような修正をする場合には「更正の請求書」を提出するのだ、と考えるとわかりやすいでしょう。

 なお「更正」とは、あまり聞きなれないことばですが、「税務署が税額を修正する」という意味です。

 つまり、「更正の請求書」というのは、確定申告をした人が「ここが間違っていたので税金が多くなっていた、税務署から税金を減らす修正をしてもらえないか」という申請書のことです。

 一方、「修正申告書」とは、確定申告をした人が自ら「間違いを直したら税額が増えました」と言って提出する「申告書」です。

 税金が増えるときは、税務署はその内容を精査する必要はないのですが、税金を減らすときは、本人が「申請」をして税務署が精査したうえで「更正」(許可)する、という形をとっているわけですね。

 「納税額」又は「還付額」が変動する場合だけしかできない

 実は、この「修正申告書」や「更正の請求書」は、一部を修正することで、既に提出した確定申告書により確定した「納税額」や「還付額」が変わる場合にしか提出することができません。

※繰越損失などを増加させる修正など認められているものも一部あります。

 したがって、次のような場合には、提出することができません。

①所得金額が減る(増える)が納税額(還付額)はかわらない場合

②扶養控除などの申告漏れがあったため追加する修正をしたいが納税額(還付額)はかわらない場合

③住宅ローン控除などの税額控除額が増える(減る)が税額(還付額)はかわらない場合

 国税庁HPには「確定申告書等作成コーナー」という申告書作成システムがあり、そちらで更正の請求書や修正申告書も作成することができますが、

 上記①~③のような状況の場合には「納税額がかわらない」というメッセージとともに途中で作成をすすめることができなくなる仕様になっていますね。

 住民税や国民健康保険料が気になる

 所得税の確定申告書を修正したいという人のなかには、「所得税は変わらなくても、住民税や国民健康保険料の金額が変わってくるだろうからどうしても修正したい」と考える人もいることだと思います。

 特に上記①の場合において、個人事業主の方は「事業所得金額」が360万円の場合と290万円の場合では国民健康保険料の金額はかなり変わってきますよね。

 所得税の更正の請求書を提出することができない場合には、直接、お住まいの市町村の地方税(住民税)の部署に対して「住民税の確定申告」をしましょう。

 「所得税」は国税であり税務署が扱っているものですが、「住民税」や「国民健康保険」は市町村が扱っているものです。

 市町村も「所得税の確定申告書」の内容に基づいて住民税などの計算をしているのですが、「所得税」の修正ができない場合には、税務署ではなく市町村に「住民税」の申告をすることで、正しい所得金額や控除内容を住民税や国民健康保険料の金額に反映させることができます。

 まとめ

 申告期限後に所得税の確定申告の内容を修正する場合には、「確定申告書」ではなく「修正申告書」か「更正の請求書」を提出することになります。

 しかも、当初の所得税の納税額や還付額が変動するときにしかこれらを提出することができません。

 もし、所得税の修正ができないという結果になった場合には、市町村に「住民税の申告書」を提出することで、住民税や国民健康保険料に正しい内容を反映させることができます。

 少々、手間のかかる手続きにはなりますが、正しい申告内容にすることで「余計な」税や保険料を支払うことにならないようにしていきましょうね。

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投稿者

管理人はとちゃん

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