確定申告は税務署にするもの
こんにちは!
にこにこ税理士受験生です!
会社員の人がしばしば「会社で確定申告してます」とおっしゃられるのを聞きます。
実際は、「年末調整」なんですよね。
「年末調整」と「確定申告」は手続きの意味合いとしては同じです。
ただ、税務署や市役所税務課などの役所で職員に状況を説明するときに、「年末調整」と「確定申告」を混同していると、思いがけない認識違いなどが生ずることもあります。
年末調整の内容を変更するのは「修正申告」ではない
「年末調整」というのは、勤務先に雇用されている勤め人の方の税務処理を、勤務先が年末時点で本人に代わって行うものを言います。
一方、「確定申告」は、本人が自分で税務処理をして、税務署に対して行うものです。
サラリーマンの方が「扶養控除を追加する修正申告がしたい」というふうにおっしゃられるとき、結局のところ、「年末調整で扶養控除をつけ忘れたので確定申告がしたい」という状況であることが多いです。
つまり、「年末調整」のことを、会社で行った「確定申告」という表現をしており、その修正になることから「修正申告がしたい」というようにおっしゃられているわけです。
ここには3つの言葉の誤りがあります。
1つ目。
いま見たように、「年末調整」を「確定申告」と言ってしまっていることです。
2つ目。
「修正申告」とは「確定申告」を行った後にその内容を修正するために行う手続きですから、「確定申告」をしていなければ当然ながら「修正申告」をする、という話になりません。
年末調整の内容を変更したり何かを追加したりする手続きは「修正申告」ではなく「確定申告」と言うべきものです。
3つ目。
「修正申告」は、一度提出した確定申告書の内容を修正することで納税額が増えるときに行う手続きです。
収入の申告漏れなどが典型的ですね。
やりなおすことで税金が増える場合に限って使用する言葉です。
「扶養控除を追加したい」のであれば、納税額が減るという内容になるため、仮に確定申告書を提出済であるという状況であれば、「修正申告」ではなく「更正の請求」という手続きをとることになります。
「更正の請求」は、「修正申告」とは反対で、確定申告書で一度確定した税額を減らす手続きのことを言います。
確定申告書が提出済かどうかで手続きが異なる
勤め人の方は、基本的には「年末調整」で税務処理は完了しますから、税務署に対して「確定申告」をする必要はありません。
ただ、医療費控除やふるさと納税などで、「確定申告」をしている人も多くおられます。
そして、「年末調整」で完了している人にせよ、一度「確定申告」をしている人にせよ、何かしらの事情で「やりなおしがしたい」というふうに検討しているとき、
「年末調整」だけをしていて「確定申告」をまだしていないのであれば、
「確定申告」をすることになりますし、
既に「確定申告」をしたのであれば、「修正申告」又は「更正の請求」をすることになります。
前提の状況が異なると、これからとるべき手続きが異なってきますので、
「年末調整」のことを「確定申告」と表現してしまうと、どこかで行き違いや混乱が生ずる恐れがあるのです。
まとめ
特に、会社員の方は、税務手続きに不慣れなことが多いです。
税務用語はわかりにくいですが、「年末調整」と「確定申告」は似て非なるものですから、この両者のことばの意味合いをしっかりと区別しておくことが初めの第一歩になるでしょう。
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