期限内申告が絶対条件

 こんにちは!

 にこにこ税理士です!

 令和7年分の所得税と贈与税の確定申告期限である3月16日はもう終わってしまいましたね。

 令和7年中に住宅取得等資金の贈与を受けた方、贈与税の非課税の期限内申告は無事に済ませたでしょうか?

 住宅取得等資金の贈与税の非課税とは、両親や祖父母から住宅の購入や新築の費用に充てるための資金贈与を受けたときは、最大1000万円まで贈与税が非課税になる、という特例措置をいいます。

 こちら、超重要な適用要件があります。

 それは、期限内に申告すること、です!

 うっかり申告してなかった?

 住宅取得等資金贈与の非課税は、まずもって贈与税の期限内申告書を提出することで初めて適用を受けられるものです。

 しかし、さまざま事情や勘違いから、「うっかり贈与税の申告書を提出してなかった」という不運に見舞われる方々が一定数おられるようです。

①「申告しなくても非課税だと思ってた」

 実はけっこうあると思います、このケース。

 ハウスメーカーなどから「非課税」の説明を受けたものの、「申告すれば」非課税、という重要な点の認識をしないまま期限後になってしまった、そんなケースですね。

②「住宅ローン控除の確定申告で事足りていると思ってた」

 これもそこそこあるんではないでしょうか?

 住宅取得等資金の贈与を受けた人のうち多くは住宅ローンも組んでいると思います。

 住宅ローンを組んだ方は、所得税の確定申告で住宅ローン控除の適用を受けることとなりますが、贈与税の申告というのは、これとは別に贈与税の申告書を提出する必要があります。

 そうとは知らずに、所得税の確定申告書の提出のみで「贈与税」も完了したと勘違いしてしまう、というケースです。

 住宅ローン控除を適用する場合の所得税の確定申告書には「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」という書類を添付することとなりますが、こちらの書類には「住宅取得等資金贈与の特例を受けた金額等」を記載する欄があります。

 どうも、この欄に贈与金額を記入することで、贈与税の非課税の手続きも完了したと思い込んでしまう人がいるようです。

※様式:国税庁HP→14

③住宅ローン控除の確定申告は期限後でもOKなので贈与税も期限後でOKだと思ってた

 住宅ローン控除の確定申告は、所得税の申告期限を過ぎても問題なく行うことができます。

 資料の準備をしているうちに、所得税の確定申告期限が間近になってしまったけれど、調べてみるとどうやら所得税の確定申告は還付申告になるのであれば期限後でも問題ないらしいことが分かった。

 であれば、期限後に住宅ローン控除の確定申告と同時に贈与税の非課税の申告をしよう!

 と考えて贈与税の非課税が適用できなくなるケースです。

 この場合、所得税の確定申告は間に合わなくても、仮に、贈与税に関する添付資料が期限までに間に合わなくても、最低限、贈与税の申告書だけは期限内に税務署に提出しておくべきでした。

 そうすれば、このような事態にはならなかったでしょう。

 期限後になると通常の贈与として課税

 期限後申告となると、当然ですが贈与税は非課税になりません!

 1日でも遅れるとアウトです。

 過去に相続時精算課税選択届出書の提出をしていなければ、通常の暦年課税としての申告書を提出する必要があります。

 たとえば、父親から1000万円の資金贈与を受けたとした場合には、

 贈与税額は、

 1000万円-110万円

 =890万円

 890万円×30%-90万円

 =177万円(納税額)

 となります。

 とんでもなく高額です。

 痛いどころではありません。

※計算式:国税庁HP↓【特例税率】

 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁

 無申告加算税(5%)が課される

 期限後申告の場合、無申告であったこと自体に対して、納税額の5%分の加算税が課されます。

 先ほどの例でいくと、

 177万円×5%=88500円

 を「無申告加算税」として別途支払うこととなります。

 ちなみに、この5%という率は、「自主的な期限後申告」の場合に適用されるものです。

 税務調査により指摘を受けて期限後申告を提出した場合には5%ではなく15%の率で無申告加算税が課されることとなります。

 日割計算で延滞税もかかる

 国税の申告期限というのは、同時に納付期限でもあります。

 期限後申告となった場合には、申告期限(納付期限)から実際に納付した日までの期間について日割り計算により、利息相当分である「延滞税」も別途課されます。

 こちらは、1日だけ納付期限を過ぎた程度では課されることはほぼないですが、

 先ほど例で、仮に期限から2か月後に申告と納付をした場合で計算してみると、

 納税額177万円に対して、

 延滞税は8200円

 という結果になります。

 贈与を受けた資金を住宅の新築などに充ててしまっているわけですから、すぐに支払いが可能である状況にはないとも思えますね。

 でも、この「延滞税」は、支払いが遅れれば遅れるほど金額は増加していくという性質のものですから、早めに支払っておくほうがよいでしょう。

※延滞税の計算:国税庁HP↓

 延滞税の計算方法|国税庁

 まとめ

 住宅取得等資金贈与の非課税は、期限内申告が必須です。

 もし、期限を過ぎてしまった場合には、多額の贈与税額加算税や延滞税がかかってしまいます。

 その前提を理解したうえで、一度、管轄の税務署に相談してみるのもアリでしょう。

 法律どおり、期限後申告をするよう指導されることは当然ではあるものの、おそらく同様のケースはあると思われるため、実務上の対応としてなにかしらの指南を受けることもあるかもしれません。

 いずれにせよ、期限内申告ができるように事前に情報収集をしておくことが大切であるといえます。

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投稿者

管理人はとちゃん

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